【タイトル】リトル・フォレスト 冬春 日2015
【監督・脚本】森淳一
【内容】都会から東北の小さな山村・小森に帰郷したいち子(橋本愛)は、自ら農作業に励み収穫した作物や、山菜、木の実など四季折々の恵みを使って日々の食事を作る生活を送っていた。冬は雪に覆われるなど自然の厳しさに改めて直面するも、生きるために食べ、食べるために自分で作るシンプルな暮らしを通じ、自分の生き方を見つめ直していく。 (シネマトゥデイより)
約3か月ぶりの邦画を観ました。今作は「夏/秋編」と「冬/春編」の4つの季節を2つに分けている映画です。前編に関しては以前観ていたので記事は書きませんが、2つの映画を通して、美味しそうな料理がたくさん出てきます。自然の恵みがたくさん詰まってます。自分で育てた野菜などもそうですが、野山に混じりて採ってきた野草などもとても美味しそうな映画でした。そして、主人公であるいち子の成長物語ではあるんでしょうけども、その部分は薄め。つまりストーリー性としては特筆することはあまりないかなという印象。
感想・軽いネタバレ
評価:65/100
低評価な気もしますが、点数と内容があんまり一致しない気がします。料理がたくさん出てきて、それに対しての評価ならもう少し上がっても良いんですが、いかんせんストーリーがあんまり感じられない。映画サイドはあるのかもしれないけど、僕は感じることができなかった。なので、観る人を選ぶって感じ。この映画に限らず、当たり前だけど。
前作では、なんでいち子が一人で田舎に住んでいるのかという描写はあまりなかったと思います。それが「冬/春編」では明らかになります。また、昔は母と一緒に過ごしていたのにもかかわらず、母親がいない理由も明らかになります。「夏/秋編」に比べてストーリー性は出てきましたが、それでも少ないです。言うなればおまけ的な。
ただ、今作のラストの方でいち子は田舎を出て、都会に行くことを決心します。冬を耐えて、春に芽を出す植物のように。その季節といち子の対比は良かったです。
作中で印象的だったセリフがあります。
「冬が明けると、次の冬の食糧集めからはじまる。」「小森の人はそうやってきたのだ」的な言葉があるんですけど、普通に「街」に住んでる僕はなんか気に入る言葉でした。
また、「寒くないと食べれないものもあるんだね」「寒さも調味料」という言葉も良いですね。干し柿だったり、大根等を干したり、野菜を地中に埋めて置いたり、そういう寒さが必要な食べ方もあって、なんかイイ!ってなりました。
それにしても、美味しそうな料理が並びます。夜中に観るのは控えてください。笑
悪かったところはやっぱりストーリー性の薄さかな。あるにはあるけど、なくても成立しそうな映画です。
前編と後編を続けて観なくても問題ないくらい。
けど、夏には夏の、秋には秋の、冬にも、春にもそれぞれの良さがにじみ出てる映画です。
料理もそうだし、風景もそうだし、空気感もだし。
後編にあたる「冬/春」
前編にあたる「夏/秋」
橋本愛は「寄生獣」などが最近では有名ですかね。あとは「桐島、部活やめるってよ」とかですね。
試聴:2016.02.01