【タイトル】とらわれて夏 米2013/日2014
【監督・脚本】ジェイソン・ライトマン
【内容】夫に去られた心の傷を抱えているシングルマザーのアデルは13歳の息子のヘンリーと共に買い物に出かけたところ、逃亡犯の男と出会い、匿うこととなる。 (Wikipediaより)
ケイト・ウィンスレットは割と脱ぐことが多いですが、この作品では脱ぎません。残念。
って話は置いといて、バーンと盛り上がることはないけど、淡々すぎず。アデル(ケイト・ウィンスレット)の心を優しくほぐしていくフランク(ジョシュ・ブローリン)のお話です。
ジャンルとしては、やんわりラブロマンス。そしてアデルの息子ヘンリー(ガトリン・グリフィス)からするとちょっとだけ大人になった青春の1ページ。夏。って感じ。
感想・軽いネタバレ
はい、ずばり面白かったです。なんか不思議な気持ちになりました。
エンディング間際に「あー、バッドエンディングタイプの映画かな?」って思ったんですが、そうでもないです。ちゃんと救われます。良かった。
さて、映画内での経過日数は5日間だけです。後日談とかもあるので、ベースが5日間ってこと。この短い時間の中で、フランクとアデルは恋に落ちます。そして、恋の逃避行を計画します。
まぁ、結論から言うと逃避行は上手くは行きません。だからこそ、エンディングに繋がるんですけどね。
作中のちょっとした伏線をしっかり回収するエンディングも良いですね!
そして、夏ってのは良い季節でありまして、少年が大人の階段を登るにうってつけの季節です。ヘンリーと女の子との絡み良かったです。
アデルの夫は新しい家庭を持っていて、アデルの元には1人息子のヘンリーが残っています。所謂シングルマザーです。この場合、息子は母親にとって息子であるのと同時に、1人の男としての一面があると思うんですね。
そういうのが、この映画では上手く表現されています。そこにグッときました。
良かったところ
アデルとヘンリーの関係描写が上手く出来ているのが良かった。別にエッチな意味ではなくて、お互いを家族として愛していて、その中でヘンリーはお母さんを守ってあげなきゃという感情をしっかり持っています。そしてヘンリーは色々と分かっていて、分かっているけど、分かってないのが良かった。何言ってるか分かんないかもしれませんが、そうなんです。笑
他にはアデルとフランク、ヘンリーとフランクの関係。アデルは「愛」に飢えていました。作中で「渇望」という言葉が出てくるのですが、上手い言葉だと思います。ヘンリーはお父さんを欲しています。そういう訳で、フランクの存在がすごく大きいものになります。
その関係の中で好きなのは、フランクがアデルの手を取ってピーチパイを作るシーンと、ヘンリーに野球を教えるシーンです。
悪かったところ
フランクの過去に断片的に触れるのですが、もう少し深く過去の描写を見たかった。そこが残念。しかも、その過去に触れるのは観客だけです。アデルは知りません。いや、知ってるのかもしれないけど、そういう描写がなくて、それに対するレスポンスもありません。むむむ。
ケイト・ウィンスレットは「タイタニック」「ホリデイ」「愛を読む人」この3作品が好きです。面白いのでオススメ。
ジョシュ・ブローリンは「メン・イン・ブラック3」のトミー・リー・ジョーンズの若い頃の役をしています。こちらもオススメ。
鑑賞:2015.12.08