【タイトル】ジュラシック・ワールド/炎の王国 米2018
【監督】J・A・バヨナ
【出演】クリス・プラット、ブライス・ダラス・ハワード、ジェフ・ゴールドブラフ
【一言あらすじ】相変わらずの恐竜で金儲け
なんかさ、自分の中で評価低い映画の方が、記事が長くなる傾向がある気がするんだけど、気のせいかしら?
多分、自分が映画の感想を書くのが下手だからなんだろうけど、良い映画もそうでない映画も、良い感じで記事が書きたいなーと思います。
どうも、ぎぶそんです。
ハイペースって訳でもないけど、ちょいちょい映画を観れて楽しいです。
本当はゲームもやりたいんだけど、なんだかんだの事情がありましてゲームがなかなかできないんだよね。
今回観たのは『ジュラシック・ワールド/炎の王国』です。
遅咲きの俳優として知られる(個人的にそう思ってる)クリス・プラットが茶目っ気ありつつ、マッチョでコミカルでかわいくて、カッコいいのが見どころです。
評価
★★☆☆☆(★2.0):スケールダウンしてるし、恐竜は二の次。
『ジュラシック・ワールド』シリーズ2作品目、累計5作品目となる今作では、とうとう恐竜の話をしつつ、ヒューマンドラマに焦点を当てていきます。人間的なドラマ要素を厚くしても良いんだけど、それは本筋である恐竜話を面白くしてからにしてほしい。
人間ドラマを入れたせいか、恐竜までもが人間臭くなってます。しかも安っぽいコミカルな感じに。
シリーズを通して、絶滅した恐竜を復活させてみたり、遺伝子工学を用いて新種の恐竜を作ったりして、金儲けをする...という倫理観に訴えるモノがシナリオのベースにあったりなかったりします。多分、ある。原作ではどうなってるか知らん。
んで、いつも人間側の計画は結果的に失敗に終わります。
シリーズ全体のあらすじ
1作目『ジュラシック・パーク』
恐竜を復活させて、とある島にテーマパークを作ったけど、恐竜を制御することができず、開園することなく閉鎖されてしまう。
2作目『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』
前作で閉鎖した島で独自の生態系を築き上げた恐竜たちで、金儲けを考える輩が登場するが、なんやかんやで食べられてしまい失敗。恐竜が生きる島を保護することになる。
3作目『ジュラシック・パークⅢ』
島は隔離され、恐竜たちは保護されています。そんな島に漂流してしまった人を救出するために島に乗り込み、色々なトラブルを乗り越え無事に脱出。
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4作目『ジュラシック・ワールド』
とうとう恐竜たちのテーマパークが完成。多くの観光客で賑わっており、開園できた時点で1作目を越えることに成功。しかし、遺伝子操作により誕生した恐竜が大暴れし、パークは閉鎖に追い込まれた。
簡単にだけど、こんな感じだったと思う。
以下、しっかりしたネタバレを含みます
あらすじ
前作(4作品目)で閉鎖してしまったパーク(島)では恐竜たちは生きていた。しかし、島の火山の活動が活発になっており、このままでは噴火した際に恐竜が全滅してしまうことが判明。恐竜とはいえ生き物であり、この島にしか生息していない“絶滅危惧種”であるということで、幾ばくかの恐竜を島から連れ出すことに。ただ、それは建前であり、恐竜を売買する目的が裏にあり、さらには遺伝子操作を行うことで、新たな恐竜を作ろうと企んでいたのであった。
まーた恐竜で金儲けをしようとする。
何回繰り返せば分かるんだ?失敗するって。恐竜事業は。あんなに凶暴な生き物を人間ごときが制御するのは無理だべ。しかも遺伝子操作をするって倫理に反するよ。
ってことで、今作では遺伝子操作を恐竜だけでは飽き足らず、人間にまでしてしまった。というドラマ性を出してきます。
それ自体は話に厚みが出て良いと思うんですけど、肝心の恐竜の話がスカスカなんですよね。
しかもスカスカなのに加えて、恐竜が闊歩している島に人間が滞在しているのは前半のちょっとだけだし、サブタイトルにある「炎の王国」の「炎」要素の火山の噴火であったり、それに伴うドタバタもあっさり終わる。
島を抜け出した後は、大きな洋館が舞台になって、研究所とか地下とか部屋とか、とにかく舞台のスケールが狭い。家の中でワチャワチャするもんだから小型の恐竜がメインになってくるし、サバイバル感も出ない。
余談だけど「洋館」って聞くとバイオハザード感が出ない?笑
人間臭い恐竜
遺伝子操作によって作られた恐竜が登場します。シリーズでおなじみのラプトルをベースに生物兵器として運用可能な恐竜インドミナス・ラプトルです。
知能と小型さが、ウリです。
これがかなり人間臭くて、怖いを通り越して笑いが出てしまう。
獲物である人間を追い詰めるのは良いんだけど、これから人間を食そうとするときの影の演出が寒すぎた。いかにも「これから食ってやるぞ~!ヒャッヒャッヒャー!!」みたいな雰囲気を出しているのが、なんかアレ(笑)
他の恐竜も、かなり人間味がある。
いや、実物を見たことないから分かんないけどさ。
まとめ
ジュラシック・パークおよびジュラシック・ワールドはある程度、一貫して遺伝子工学による恐竜を扱ってきています。遺伝子工学と言うのは便利ではあるけども、神の領域とも言える分野だと思うんですよね。ジュラシックシリーズでは「失敗」という結果を出すことで遺伝子工学に警鐘を鳴らしている部分もあって、その「失敗」の中には金儲けをする分かりやすい悪者がする失敗であったり、テーマパークという形で金儲けをする一見すると悪者ではない失敗があります。
どんな形であれ、人間と恐竜の共存には高いハードルがあることを示しています。
もちろん「恐竜」だから共存が難しく、「遺伝子工学」そのものはそうでもないかもしれません。ただ、今作では人間にまで遺伝子工学が及びます。
それは作中で登場する、少女です。この女の子は遺伝子操作によって生まれた女の子であり、意図せぬ状況でそれを知ってしまいます。
物語終盤で遺伝子操作によって生まれた自分と、遺伝子操作によって復活した恐竜とが重なり、恐竜を助けたい一心で、世の中に恐竜たちを解き放ってしまいます。
個人的には、「ジュラシック・“ワールド”」にするために必要な演出だとは思うけど、その女の子に責任を負わせるのはどうかとは思った。
映画の冒頭で恐竜たちが生息する島で火山活動が活発になっており、このままでは恐竜が2度目の絶滅を迎えてしまうことが説明され、恐竜たちを絶滅危惧種として保護すべきか、の討論シーンで往年のファンには嬉しいサプライズとしてマルコム博士(ジェフ・ゴールドブラフ)が登場します。
マルコム博士は「恐竜たちの命運は火山に委ねるべきだ」と発言します。
そして、エンディングでは、行き過ぎた遺伝子工学が人類を自滅に導く。とも言います。
果たして、ここまで風呂敷を広げた「ジュラシック・ワールド」シリーズを次作でどのように着地させるのか、楽しみです。
「ようこそ、ジュラシック・ワールドへ」
映画『ジュラシック・ワールド/炎の王国』日本独占!【最終予告】
前作の感想記事
鑑賞:2020.04.14