スポットライト 世紀のスクープ ~教会というタブーに切り込む!~
【タイトル】スポットライト 世紀のスクープ 米2015/日2016
【監督】トム・マッカーシー
【出演】マーク・ラファロ、マイケル・キートン、レイチェル・マクアダムス
【一言あらすじ】教会が隠蔽したタブーに挑む話
お久しぶりです。ぎぶそんです。
久しぶりに映画を観ました。映画館での映画は「ファンタスティック・ビースト」「ラ・ラ・ランド」と12月と2月に観てますが、自宅で過去作を観たのは11月の「エール!」以来ですね。
ちなみに、本作は2016年アカデミー賞で作品賞と脚本賞を受賞した作品です。
感想・軽いネタバレ
評価
★★★★☆(★4.0):淡々としているが、それがリアル。
久しぶりに映画を観たからなのか分かりませんが、観終わった後の1番の印象としては、「社会派で硬派でリアルな映画だな」です。
そして、そのあとに「面白かった」という感想が出てきました。
登場人物の中で表立った主人公がいません。いないことはないんですが、主人公感がありません。作中でドラマチックなこともありません。奇跡も起こらなければ、“映画的な”大きな問題も出てきません。
本来なら、そういう映画はつまらなくなるはずなのに、エンターテインメントだけに特化した映画ではないから、淡々としていることが、地味なことが、この映画では良い方向に働いて、リアルな映画に仕上がっています。
もう少しあらすじ
ボストンの日刊紙「ボストン・グローブ」内にある「スポットライト」というチームが聖職者である神父が子どもに対して性的虐待を行っていた事件について取材する話。
調査・取材を進めていくうちに、教会全体に蔓延る悪に気付いたメンバーは苦難を乗り越え記事にしていく。
この映画は実話を基にした作品になります。こういった映画は淡々としがちだったり、本当に起こった話だから、映画的な盛り上がりがなかったり、どうしても地味な印象になるんですが、それが映画の雰囲気にあっています。
重すぎず、軽すぎず、リアルな描写で、映画が進行していきます。
また、主人公らしき人物が映画の中にいません。僕はそのように思いました。チームは数人で構成される、少数精鋭なのですが、1人1人が動き、取材を進めていくので、みんなが主人公になっています。
チーム全体が主人公です。
教会という存在
僕は特に信仰している宗教はありません。まぁ、祖父の家に仏壇があったりするので、全くなしではないんでしょうけど、そういうことです。
この映画は教会が隠蔽してきた、事件を明るみにしていく話なんですが、信仰者からすれば、受け入れがたい事件ですし、生活の一部にある教会を記事にするというのはアメリカではある種タブーのようです。
現実に、教会が起こした不祥事等は揉み消されたこともあるみたいで、そういうところにもこの映画は触れていきます。
まとめ
アカデミー賞で作品賞・脚本賞を取ったというのを知ったうえで観ているので、贔屓目もあるかもしれませんが、面白いです。堅さの映画を観たいときにはちょうどいいかもしれません。
エンタメを味わうには不向きですね。
んで、アカデミー賞を取りそうな映画でもあります(笑)
アカデミー賞が好きそうな映画という感じです。これは批判や皮肉ではないですよ。笑
なんか監督のトム・マッカーシーは色んなことをやってるみたいですね。
監督業をしたり、俳優業をしたり、原案・脚本を書いたり。
マーク・ラファロは「はじまりのうた」の印象が強いですね。好きな映画です。
レイチェル・マクアダムスは「アバウト・タイム」のヒロインっすね。これも好きな映画です。
鑑賞:2017.04.05